アクアリウムのある生活

癒され悩まされ癒されています。ワクワク実験しながらアクアリウムを楽しんでいます。この経験がどなたかのお役に立てたらいいなぁ。

藍藻・茶ゴケ(珪藻)・緑藻について 基本的な話

今日のお話

コケって困りますよね。

佐藤家はコケをきっかけに水槽のリセットもしましたし、これまで何度も悩まされ続けてきました。

だからこそきちんと知識を持っておきたいと思い、今回は除去や対策ではなく、「藻類ってなんなの?」という根本的な事をまとめてみましたー。

 

藍藻・珪藻・緑藻 の基本的な違い

藍藻

原核生物真正細菌(同義語とされています)

 ⇒つまり核膜無い染色体が剥き出しのすっ裸さん

他の藻類の祖先のようなありがたい(?)存在

※因みに枯草菌・鉄バクテリア真正細菌です

 

珪藻(茶ゴケ)

・真核生物+単細胞生物

 ⇒核膜が有る単細胞生物

 

緑藻

・真核生物+単細胞・多細胞生物

 ⇒核膜がある単細胞・多細胞生物

 

藍藻類はシノアバクテリアとも言われますが、なぜこの生物だけはバクテリアと呼ばれるのかというと、藻類と呼ばれながらも細菌に近い生物だからです。

原核生物真正細菌が同義語とされている意味も分かりますね。

 

 因みに藻類とはこれら全部含めての総称です。

 

 

藍藻とは?

藍藻Wikipedia

・リン酸、硝酸、によりコケが発生し易い

・窒素固定能を持つ

・植物、葉緑体の祖先と言われている

・酸素発生型光合成の細菌で、他にも光合成をする細菌はいるけれど、酸素発生型は藍藻だけ

藍藻さんのおかげで地球に酸素が発生しました。ありがとう)

・好気環境だと酸素発生型光合成を行う

・嫌気環境だと非酸性型光合成を行い硫黄を生成する

・暗闇環境でも有機物を利用し生育可能な種もいる

・多くが糸状体で、付着すると急激に成長する

 

藍藻強っ。

基本的には植物と同じように生きているけど、環境が変化するとその都度生き方を変え、それどころか光合成しなくても生育できるという事ですね。

通性嫌気性菌を思い出しました。

単細胞生物なのであまりコケの形や大きさに種類はなく、単細胞か群体を形成するか、糸状でいるかのどれかのようです。

アクアリウム界での藍藻といえば、1年以上経た時に出易いと言われている、底砂から発生するコケでしょうか。

臭いが強烈という話もありますので、上記の事を考えると嫌気環境で硫黄が発生しているのかもしれません。

 

地球上に初めて現れた酸素発生型光合成物だと今の所考えられているそうですが、枯草菌も含めてこういう気が遠くなるような年月を生きてきた生物って、本当にストレスに強いですよね。

 

 

茶ゴケ(珪藻)とは?

茶ゴケ(珪藻):Wikipedia

・ph1.2~ph11まで幅広く生息

・ケイ酸、鉄がコケの発生をし易くする

・大掃除後、濾過の不安定な時にコケが発生し易い

・無性生殖、有性生殖によってそれぞれ形や大きさが変わる

・無性生殖⇒細胞分裂の繰り返して小さくなる

有性生殖⇒無性生殖で小さくなった細胞を大きくする

 

大型の茶ゴケ

⇒固着力が弱いが沈降が早く、すぐに付着する

中型の茶ゴケ

⇒動き回る移動型

小型の茶ゴケ

⇒固着するタイプ

 

珪藻の付着方法なんですが

まず浮遊⇒付着⇒固着

という説と

まず付着⇒固着しきれず⇒浮遊

という説がありまして、どちらが正解なのかちょっと分かりません。

 

〇まず浮遊⇒付着⇒固着の場合

【水流が強い】大型>中型>小型【水流が弱い】

水流が強いと大型の茶ゴケの方が沈降し易いため付着。

水流が弱いと付着し易く流されにくい為小型が固着。

小型の茶ゴケは固着力があるけれど、付着には時間が掛かる。

 

〇まず付着⇒固着しきれず⇒浮遊の場合

【水流が強い】小型>中型>大型【水流が弱い】

水流が強い場合、付着し細胞分裂の繰り返しで増殖するけれど、水流に耐え切れず小型化し固着。

水流が弱い場合、固着する必要がないのと水流で流れていかない為、大型になる。

 

う、うーん…。

 

どちらも珪藻の研究結果なんですが、前記はダムや大型の川。

後記は前期よりも小型の川での調査の様ですが、河川の大きさで栄養濃度や環境も違いますし、これは比べるべきではないのか…。

ひとまずどちらの研究結果もありますよというのだけご紹介しておきます。

 

佐藤家は何度か茶ゴケを経験しているのですが、その都度大きさや付着の仕方が違うので、茶ゴケの種類が違うのかな?と思っていたんですが、環境によって形を変えているだけなんですね。

やっぱり水流って凄く大切です。

 あとはその時の栄養分の量や違いによっても、形や大きさが変わる可能性もあると思っています。

 

 

緑藻とは?

緑藻:Wikipedia

・硝酸によってコケが発生し易い

アオミドロWikipedia

アクアリウム界では水槽内に広がったアオミドロ藍藻という方が多い気がしますが、これは緑藻だと思います。

これ凄く気になっていたんですよね。

でも調べれば調べるほど藍藻じゃないよなぁ…っていう。

アオコ:Wikipedia

アオコが藍藻とされているのでアオミドロ藍藻となってるのでしょうか。

アオミドロは多細胞生物ですし、藍藻はそれほど複雑な形にはならないのではないかと思います。

緑藻と藍藻の違いが分かりにくいなと常々思っていたんですが、見分け方は形の大きさや多様さではないでしょうか。

 

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こういう細く固着したものは藍藻で、ガラス面等に付着する長かったり大きかったりするものは緑藻ではないかと思っています。

これも藍藻ではなく緑藻の可能性もありますが、この細いしぶとい緑のコケはこれ以上長くなったりしないんですよね。

だとしたら単細胞性緑藻なのでしょうか?

 

緑藻の定義も広いですし、基本的には大きく広がった緑色のコケは緑藻なのではないかと勝手に思っています。

黒髭コケもアクアリウム界ではよく言われますが、↑の写真のコケが黒髭コケと言われるものだったりして。

だとしたら藍藻なのかな???単細胞性緑藻なのかな???

コケの見分け本当に難しいです。

発生時期を考慮すると、もしかしたらはっきりするかもしれません。

またの機会に調べてみますね。

 

追記

 

黒髭コケって紅藻類なんですか?

ほー。

それだと上の写真は黒髭ではないかな?