アクアリウムのある生活

癒され悩まされ癒されています。ワクワク実験しながらアクアリウムを楽しんでいます。この経験がどなたかのお役に立てたらいいなぁ。

油膜の話:タンパク質?バクテリアの死骸?除去方法とは?

今日のお話

 

佐藤家の水槽に油膜が出た原因

多分一つじゃないと思います。

原因は一つなんですが

長引いた原因もあると思っています。

きっかけはこれ↓です。

オキシドールによって

バクテリアが死滅したのかなと。

www.sato62goro.com

そして長引いた原因はずばり餌です。

オトシンクルスの昆布ですね。

これにしばらく気付きませんでした。

 

油膜が出てから毎日換水してたので

徐々に薄くなってきていたんですが

3日経った夜に油膜が増えてまして。

そこでふと目に留まったのが昆布でした。

昆布はあまり水質汚さないという事で

ちょっと長めに入れていました。

5日くらいですかね。

昆布をゆらゆら動かしてみると

油膜がだらだらと出てる感じでした。

凄く分かり易い。

これだー!

と思い撤去。

昆布を撤去して3日後には

ほぼ無くなっていました。

 

この期間に重曹につけていた

流木も投入しているのですが

これは多分関係ない…はず?

ですが一応記載しておきます。

 

立ち上げ1ヶ月後くらいにも

出ていた気がするんですが

今回久しぶりに油膜を見ました。

いい機会なのでもっときちんと

油膜について考えたいと思います。

 

 

油膜とは? その1:タンパク質

・タンパク質

有機

バクテリアの死骸

 

油膜イコールこういうイメージですね。

よく言われているような気がします。

どれも少しずつアバウトな感じがするので

これをまとめてみましょう。

 

こちらを参考記事に↓

www.sato62goro.com

 

タンパク質

有機窒素化合物(有機物)

=生体の死骸

 餌の食べ残し

 バクテリアの死骸

 枯れた水草

 

これ全部ほぼイコールです。

そして油膜成分の多くを

タンパク質が占めている

という事が正しければ

つまりどれも間違いではない

ということですね。

 

唯一枯れた水草はどうなんだろう?

と思っています。

枯草菌と言われるように

刈り取られた草が好きな菌なんですが

枯れた草はどうなんでしょう。

植物は光合成産物として

タンパク質などを根から分泌しています。

それを土壌微生物が栄養にしています。

基本的に植物と土壌微生物は共生し

成長するものだと思っているんですが

枯れた草は枯草菌の手助けでなく

タンパク質として

油膜の助けになってしまうんでしょうか?

土壌でなく水中に浮いてしまうと

タンパク質として水を汚すのですかね。

ここははっきりしていません。

 

生物の死骸や排出物に含まれる有機

(炭水化物、タンパク質、脂質)なので

バクテリアの死骸そのもの

というわけではないようです。

私は死骸だと思ってました。

油膜=死屍累々だと。

 

有機物が原因の場合は気泡が残ったり

とろみが出たりするようです。

酷い状態になると悪臭が出る事もあるとか。

すごく簡単に言っちゃえば汚れですしね。

水のとろみはポリグルタミン酸なのでは?

という考えが私にはあります。

いわゆる納豆のネバネバです。

それだと悪臭が出てもおかしくなさそう。 

 

 

油膜とは? その2:鉄バクテリア

バクテリアWikipedia

アクアリウム界では

油膜バクテリアとも言われるようです。

土壌微生物とされているので

ソイルなどの底床に

住んでいると思われます。

 

水槽内の鉄イオンを酸化させる際に

エネルギーを得て生きていて

酸化鉄の被膜を形成しているようです。

油膜は鉄バクテリアのコロニーだと

言われる事がありますが

上記の鉄の酸化被膜が

油膜と言われているものではないんですかね?

これは多分そうだと思います。

 

因みにこの鉄バクテリアが原因の場合は

油膜を散らすと

散った形のまま破片で漂うようです。

分かり易いですね。

水流が滞った所に出来るそうなので

水草が育ってきて

水草の栄養分泌により

共に鉄バクテリアも育った時に

水面や水中が滞っていると

もしかしたら油膜が出るのかもしれませんね。

 

 

今回のうちの水槽は

やはりこちらではなさそうです。

水面は結構揺れてますし

水流では消えませんでした。

 

 

油膜っぽいので

油膜と言われていますが

タンパク質も鉄バクテリア

実際は油膜ではないというね。

本当に油の場合は膜を触った時に

分裂や分散はしないですし

撹拌したりましてや

水に溶けたりもしないでしょう。

 

 

発生原因・きっかけの検証

油膜が発生していても

硝酸や亜硝酸値の変化がない事や

(多分ほとんどの方が)

上記の参考記事による

窒素循環の流れを考えても

油膜の発生は

有機物(タンパク質)~無機物(アンモニア

までの流れの中で

起きてるのではないかと思います。 

(鉄バクテリアが原因でなければ)

 

ひとまずこれらの話が

正確であると考えて

よく言われている原因を

一つ一つ見てみましょう。

 

〇餌の与えすぎ

有機物が増えて

油膜が出来る可能性有り。

 

〇餌から出る油分で

これはほぼないと言われていますね。

ない事はないんでしょうが

いわゆるアクアリウムでいう

油膜とは違うものなのではないでしょうか。

 

〇エアレーション不足

バクテリアが原因であれば水流不足。

タンパク質が原因であれば

例えば夏場に水温が上がり

溶存酸素量の不足による酸欠が起こった場合

バクテリアが死滅。

有機物が増えるという可能性は有り。

 

〇換水量が足りない

これはそもそも

水槽環境のバランスが崩れなければ

問題にはならないのではないでしょうか。 

 

〇水槽掃除後

水道水でフィルターを洗ったりで

バクテリアや菌が死滅。

微生物全体が減少して

水槽内の循環能力が落ちる

有機物が増える可能性有り。

 

水草のトリミング後

菌と共生している為

水草光合成能力が落ちて

共に微生物の元気が無くなる

⇒タンパク質が増える可能性有り?

そんなに早くしかも大きな影響があるのか

ちょっと分からないので断言し難いです。

 

トリミングした事で

有機物を摂取しにくくなったから

というのをたまに見ますが

基本的に植物は光と無機物で

エネルギーを得てます。:独立栄養生物 - Wikipedia

上の方で少し言いましたが

タンパク質などは得るのではなく

根っこから出す方なんですよね。

なのでそれはどうなんでしょう。

 

水草の具合がそれほど土壌微生物に

影響を与えるのだとしたら

ちょっとした水草の移動やトリミングも

気を付けないといけないですね。

水槽内の水量は多いほど

安定していられると言いますが

水草の量もそうなのかもしれません。

 

 

油膜を除去する方法

バクテリア

こちらの場合はエアレーション等で

散らしちゃいましょう。

水流が滞るとどんなタイミングでも

発生する可能性はありそうです。

 

タンパク質の方ははっきり言って

除去する方法はあるのでしょうか?

 

枯草菌に頑張って貰うために

酸素供給するか(意味あるかなぁ…)

ソイルを増やすか…。(意味あるかなぁ…)

水草と共に枯草菌が元気になるのであれば

水草の成長を待つのが一番ですね。

後はアンモニアが生成されるまで

待つでしょうか。

あと他に出来る事は

なるだけタンパク質増やさない事ぐらいで

つまり水槽環境が整うのを待つしかないのでは?

と思います。

 ※調整剤は個人的に苦手なのでここに入りません

 

 

〇立ち上げ初期の油膜

これは有機物~無機物への

立ち上げの流れの一部なので

タンパク質が無くなっちゃうと

アンモニア亜硝酸も硝酸も

出なくなってしまいます。

そんな極端に無くす事は無理なので

そんな事にはなりませんが

もうこれは流れなので仕方がありません。

最初からしっかり水量があって

水草もがっつり植えてあった方が

油膜の減少は早い可能性はあります。

 

 

〇換水する

物理的に余分なタンパク質を

減らす事は出来ても

1日で無くなる事はないと思います。

換水して減らしながら

環境が整うのを待つしかないと思います。

これを除去というなら除去かも。

 

〇エアレーション

タンパク質が原因の場合は

意味が無いと思います。

水面が揺れて見えにくくなる

という事はあっても

根本的な解決にはなりません。

換水した方が

除去までの道のりは早いと思います。

 

 

まとめ 油膜によって気を付ける事

と、いう事で油膜が出たら

環境が整うまで待ちましょう

余計な事はせず

微生物さんに頑張って貰いましょう。

換水の他にごちゃごちゃと

手を入れてしまう方が

落ち着くのが遅れてしまうかもしれません。

 

私は油膜が出た事よりも

油膜が無くなった後に

急激にアンモニアが増える事の方が怖いです。

タンパク質が分解されれば

自ずと増えるはずです。

…多分。

…きっと。 

なのでその後に気を付けましょう。

 

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今回は約1週間で完全に油膜が無くなりました。

少しとろみがあるので

タンパク質の分解が進んでるのだと思います。

もう少し換水を続けようと思います。